このコーナーでは留学生との日々の教育実践の中で私が考えたこと、気づいたことを言の葉に綴っていこうと思います。

「やまとうたは 人のこころを種として よろずの言の葉とぞなれにけり」。

どうぞ お付き合いください。

東京富士語学院 副校長・教務主任 倉八順子

1月から時空をともにした授業から半年がたち、BICS(生活言語能力)が身につき、クラスメートへの愛と関心が育まれてきました。

7月から深い自己開示を行う『スピーチと対話』のこころみを始めました。

💛学生は10の項目について準備してくること 1000字

①母国で高校・大学までしてきたこと

②留学を決意した理由

③東京富士語学院について感じていること

④東京富士語学院の授業に期待すること

⑤昨年コロナ禍で考えたこと・気づいたこと

⑥自分の長所

⑦座右の銘とその理由

⑧尊敬する人物とその理由

⑨これからの具体的な目標

⑩10年後の私

💛聞いている学生は全員がことばを返すこと

 

陳天涵さんの発言:『それなら、これは「スピーチ」と『対話』ではなく、『対話』ですよね』

 

そして『対話』がはじまりました。

みんなしずかに聴き入っています。そして、聴き入ったあと、自分の来し方に照らし合わせて自分に気が付いていく。そしてことばを返していく。ていねいに、たんねんに。そして、変容していく。これが『対話』です。

「そんなに、どんどん、日本語がじょうずになって本当に尊敬しています」

「自分にはないよい習慣がある○○さんは、すばらしい」

「ほんとうの夢はなんですか。何がしたいですか」

「自分は大学時代遊んでばかりいたのに、○○さんは何事にも一生懸命とりくんでいたんですね」

「8年も会社につとめていて、安定した生活があったのに、日本に留学するなんて、ほんとうに勇気がある」

自己紹介の対話は「ジョハリの窓」となり、自分の見えない面に気づかせてくれます。それは丹念に準備された、自己開示の内容があるからです。

これからも『対話』を続けていきましょう!