2025年1月10日(金)は私にとって、特別の日になりました。

足かけ20年、続けてきた、和洋女子大学日本語教員養成課程の、最後の日でした。知人から紹介を受けて、和洋女子大学日本語教員養成課程に取り組み始めたのは、2006年でした。

それから、20年も続けるとは、その時は考えてもいませんでした。学生たちは、私に、「もっと素敵な授業を!」と手紙をくれたり、アドバイスをくれたりしました。

そうして、私も変容していきました。それまで9年間取り組んでいた東京賢治シュタイナー学校をやめ、2008年大原日本語学院に応募したのも、和洋の学生たちに「先生!もう一度、日本語教員になってください!」と言われたことに、背中を押されたからでした。今でも、その時に、書いてくれた色紙を、大切に、もっています。

この20年の間に、約250名の学生が、日本語教員養成課程の修了資格を得て、日本語教師の資格を得て、卒業していきました。修了生たちが、このコースはいいといって、後輩たちに伝えてくれました。ありがとうございます。みなさんに支えられて、今があります。

日本語教師を取り巻く環境も大きく変わりました。日本語教師は、学歴、国籍、母語にかかわらず、公認日本語教師の試験に受かれば、国家資格が得られます。

多文化にひらかれた、多文化共生の精神を身に付けた、寛容性を備えた、日本語教師が育っていってほしいと、こころより、願っています。

 

『講義終えた我にまっすぐ近づいて、対話が好きだと告げる学生』

 

『また遭いたい そんな手紙を手渡して はにかみながら アイコンタクト』

 

『なにもない ただ言葉で伝えたい コミュニケーションなんて 知らなかったと』

 

『学んだことを大切に これから努力していきます、先生のファッションひそかに楽しみだったと』

 

『最後のとつけば 悲しき語となれり 対話・レポート・教壇実習』

 

彼女たちに、新しい良き出逢いが与えられますように。