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和洋女子大学日本語教員養成課程1年目の後期科目は「日本語教育教材」でした。この講義では、前期の「日本語教授法」で講義した日本語教師の存在意義と日本語教師に必要な資質・能力、教育心理学からの知見などを踏まえて(本書1章-8章)、教授方法、教材について具体的に考えました(本書9章-12章)。それとともに、対話的かかわりとは何かについて、本の紹介(book report)、映画の紹介をしあいながら、対話的かかわりの実践を試みました。

 後期のレポートでは倉八順子(2021)『「日本語教師」という仕事 多文化と対話する「ことば」を育む』(明石書店)9章-12章を読んで、各章の要約を300字で、全体を読んで感じたこと、今後の目標について400字で、合計2000字のレポートを課題としました。28名の受講生のどのレポートからも、丹念に対話を重ね、講義で得た既有知識と合わせて自分なりに理解を深めたことが伝わってきました。この1年で日本語教員養成課程を受講しているみなさんが、対話的理解とは何かを考え、対話的理解における成長が見られたことを誇りに思います。私もみなさんから多くを学びました。きょうは3月9日サンキューの日、感謝をこめて、学生たちのレポートの一部を紹介します。

💛各章の要約

どの要約も対話的に書かれていました。本の内容を自分の既有知識と対話しながら、自分の「こころ」を成長させていったことが伝わってきました。ここではY.Yさんの要約を載せます。

🌹 Y.Y.さん

<9章>

 この章は「効果的な学習方法」をテーマに学習とはなにか、認知構造(人間の情報処理)、忘れるとはどういうことか、先行オーガナイザーの大切さ、学習の進行にともなう停滞期の5項目に分類されている。主に「ように」「ために」を中心とした文法、人間の記憶や認知構造について述べられており、そこからステップアップした「について」「に対して」「にとって」も例に挙げている。授業内でも実践した「ように」「ために」構文の練習問題が印象に残った。誰に教えてもらったわけでもない、普段何となく使っているこの言葉だが文法的に考えるとどうしてこうなるのだろうと不思議に感じる点も多かったからである。(284字)

<10章>

 この章は「コミュニケーション力をつける授業の実践例」をテーマに漢字教育、作文教育、ディベートの授業の3項目について先生の教育実践を通して述べられている。先生の経験が描かれており、とてもわかりやすい内容になっている。中でも私は作文教育の項目が印象に残った。倉八先生の授業の中では、外国人留学生の作文と、他の受講生の作文に近い感想の読み上げを毎回行ってくださった。そのことから先生は作文教育を大切にしているのかなと考えたが、その理由がこの項目には書かれていたからである。アカデミック・ライティングを習得し一貫性のある文章が書けるようになることで、他者に自分の主張を伝えることができるようになる。それが作文教育に重きを置く理由ではないかと考えたことで印象に残った。(325字)

<11章>

 この章は「ひらかれた日本語のために-「やさしい日本語」という考え方」をテーマに、ひらかれた日本語に、やさしい日本語とは何か、日本語学校で必要とされるやさしい日本語、の3項目に分類されている。「やさしい日本語」を軸とした内容が述べられている。その「やさしい」はわかりやすい「易しい」と、対等に多様性を受け入れる「優しい」という2つの意味をもつ。その点が印象に残った。本の中でも例に挙げられているが、災害時や事件事故発生時などは簡潔にわかりやすいほうが確実に避難でき、身の安全も守ることができる。そしてその優しさは多様性を受け入れ、人と人を繋ぐ架け橋になる。やさしい、について深く考えるきっかけになったため印象に残った。(310字)

<12章>

この章は「よい日本語教師になるために」をテーマに他者を受け入れるやわらかな雰囲気とは、他者をみつめるやわらかなまなざしとは、教師の異文化を見つめつづける意志の成長、教師の仕事、すっきりと立つの5項目に分類されている。日本語教師において大切なことは何か、を軸に求められる姿勢や心構えについて述べられている。教師の異文化を見つめつづける意志の成長の項目が印象に残った。教師は学習者に寄り添い、ともに考え向き合うことで学習者も教師も成長できる。そのプロセスが異文化を見つめつづける意志の成長であると本の中で述べていたが、まさにその通りであり、どちらか片方では意味がない、「ともに成長する」ことに意味があると感じたためとても印象に残った。(313字)

墨田川に香る梅

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全体を読んで感じたこと

🌹1 Y.Y.さん

 私は全体を読んで、日本語教師を目指すにあたって足りていない部分が多いと感じた。中でも自分に不足しているのは「やさしさ」であると感じた。明確に言うならば「頭ではわかっているのに実行できないやさしさ」である。これは文の通り、易しい言葉を使わなければと頭で理解しているのに、実行しようとすると無意識のうちに通常の言葉を使ってしまっている現象である。本当に相手のことを考えているならばそんなことにはならないはずである。ゆえに私にはやさしさが足りない。言葉の易しさだけではない。思いやりや他者を受け入れる多様性の優しさも不足しているのである。それを実感した。しかし、反対に日本語教師を目指すにあたって強みになるのではないかと感じた部分もある。それは学ぶ意欲を引き出すための創意工夫ができる点である。(とは言ってもまだまだだが・・・)学習者に楽しいと思ってもらえる授業づくりが自分にはできるのではないかと感じた。(520字)

🌹2 M.O.さん

 9章から12章を通して特に印象深い部分は10章「あらためて作文教育とは」より、「同じ体験をした仲間がいること、その仲間に向かって表現活動をすること、そしてオンラインで全身を耳にして聴いてくれる読み手がいること、そのことによって学生たちの『対話力』がついていくことを、2020年のコロナ禍が、気づかせてくれました」という部分である。この一文から、作文を書いた学習者と教師を含めそれを聴く人の中に、安心感のある空間が構築されているイメージができたからである。コロナは経済だけでなく人と人とのコミュニケーションのあり方にも大きく影響を与えている中で、それを逆手にとらえ、同じ経験をした仲間として対話力を向上させていく心強さを感じた。ここ数年でコロナ禍について書くことはもうありきたりになってしまったように思えるが、こうした環境で今まで学んできたからこそ、困難に思えることの中でもできることがあると改めてポジティブに考えたい。(416字)

🌹3 Y.T.さん

日本語教員を志す上で必要な心構えや行動等、とてもためになることが書かれていた。例えや実際の経験が記されており、想像がしやすく、また自分で記された通りに動いてみたり等、より自分で実感できるように組み合わせられており、読んでいて楽しいと感じられた。

初級前半、初級後半、中級と段階を経た上で身につけていくものや、項目ごとに分けられているもの等、見やすく学びやすく、順を追っていけるものが多く、頭にすんなりと入った。再び読み返し、より学んでいきたいと思う。

🌹4 M.Y.さん

 まず、日本語教師としてだけでなく、人として、異文化を受け入れて交流し学んでいくには様々な「プロセス」が必要だなと感じた。異文化交流や多文化共生と言うのは簡単であるが、そこにある多くの問題や壁というのは、簡単には解消できない。そのためにも、学習しやすい場を作ることはもちろん、雰囲気作りや相手を理解するための心の余裕は大切だと改めて感じた。

 次に11章の「やさしい日本語」は講義の中でも特に印象に残ったテーマである。外国人観光客や外国人住民が理解しやすい、聞き取りやすい日本語について考える作業は、日本語を話している私たちにとっても、改めて言語について見つめ直す良いきっかけになるのではないかと感じた。そして、実際に「優しい日本語」で文を作ってみると意外と難しく、私が思う「やさしい日本語」と外国人にとっての「やさしい日本語」は全く異なることも実感した。

🌹5 R.I.さん

 「やわらなか雰囲気」と「緊張感」という言葉が9-12章では多く用いられていた。9章の導入の文の提示や12章では「やわらなかまなざし」という言葉が多く使われている。まったく反対の意味だが、10章p.114の2行目に「日本語教師は異文化を受け入れる力を備えた上で、毎回の授業で、他者をうけいれるやわらかで緊張感のある雰囲気を作ること」と述べられている。では、「やわらかで緊張感のある空間」とはどのような空間なのであろう。それは、10章のディベートの空間ではないだろうか。ディベートは賛成派、反対派の意見をそれぞれ述べ、結論者がまとめる。弁論勝負であり、チーム戦であるため緊張感がある。しかし、全員発表に向け、聞こうとする姿勢がある。結論者は、それぞれの意見を吸収し、より説得力のある意見を述べる。この聞く姿勢と意見を受け入れる姿勢はやわらかな雰囲気である。相反する2つの言葉であるが、真剣に向き合い、相手の意見を尊重することが学びの場に必要であり、教師はそういう場を提供することが大切なのである。学習者の生きている世界にあった例文の提示や作文、ディベートのテーマなど、教師が真剣に学習者に向き合い、彼・彼女らの意見を尊重する姿勢が教室全体に伝わるということが本書を本で感じたことである。

🌹6 F.O.さん

 今回のレポートを通して第9章から第12章まで読み、学習者それぞれの段階に合わせて言葉の意味を考えていたことが印象的に残っている。例えば、「忘れる」という言葉の意味(パターンが挙げられていた)、「やわらかな」雰囲気の定義である。私には、学習者の段階や状況によって言葉の持つ意味が変わるという視点がなかったので、言葉の意味を状況に応じて変容させていて深く感心した。また、その視点がなかった私には、まだ留学生に寄り添う心が足りないのだと感じるし、これから身につけていきたいと考えた。全体的な内容としては、授業で学んだことも多くあったので既知の部分もあったが、内容を整理することができた。加えて実際に留学生の作文ややりとりを読んで、留学生の意欲の強さや日本語を真剣に学ぶ意識が深く伝わったように感じる。今回のレポートでこの本を全て読んだことになるが来年の授業に備えて読み直し、先生のお薦めする本も読んでみようと思う。

🌹7 M.S.さん

 日本語教師は日々勉強であると感じました。教科書通りに日本語を教えるだけではなく、その教科書を基盤として自分なりに発展させ、自分の教えている生徒に合わせた学習が必要になると深く感じました。今生徒は何に興味があるかをリサーチし授業に組み込み、難しく考えすぎず楽しく授業を行う取り組み、クラスの雰囲気を優しくし発言のしやすい空気感、日本語教師は多くのやるべきことがあるとこの本を読んで強く思いました。世界の歴史や文化に目を向け、日本の文化についても深く知る必要があると思いました。積極的に様々なことに興味を持つことが必要になると思いました。また多くの出会いもあると感じたので自分のまだ知らない価値観や各国の文化も知ることが出来、生徒から教わることも多いのではと思いました。毎回新たな刺激と勉強の毎日、成長し続けられるのはとても楽しそうだと感じました。

🌹8 A.Y.さん

 科目を教える教師とは違う、多文化共生が身近にある日本語教師の在り方について多く学ぶことができた。特に第12章の「教師の仕事」だ。印象的な部分でも書いたが、人は他人からの評価を求めてしまう。私も人生で求めてきた。しかし、引用されている部分、倉八先生の経験による気づきを読むことで、違う視点に立つことができた。本当の意味での理解にはまだ多くの経験が必要だが、挑む際の姿勢の一つとして心に留めて学習者と関わりたい。

 異文化理解、グローバルな視点、教える際の姿勢など日本語教員には多くのことが求められている。自分の意見に固執せず、幅広い年齢層の教師やいろいろな文化をもった学習者、今までの経験を通して、長い年月をかけ学びをしていると読んでいて感じた。そして、「気づき」が大切だと思った。気づくことから始まり、どんどん進化していく。この本を読んで多くの気づきがあったように、今後の経験の中で多く発見し、自分をグレードアップしていきたい。(410字)

🌹9 A.K.さん

 『「日本語教師」という仕事』を読んだとき、自分が「日本語教師」という仕事についてほんの少しのことしか知らないことに気づかされた。今までは授業の内容にばかり気を取られていて授業を受けるのは「人」という当たり前のことを忘れていた。もちろん授業の内容も重要なのだが、学習者を尊重し、自分の血から出自分が伝えたいことを伝えられるように、学習者が日本に受け入れられるように支える。学習をするうえで脳がどのような段階を踏んでいるのか、学習が進んでいき、脳、心がどう変化するのかを理解することで学習者の日本語力や学ぶ意志をつぶさないようにすることができることを知った。学びのプロセスを脳の働き、心理状態、教師と学習者の信頼関係のそれぞれ異なる方面から読み解くのは興味深かった。学習者の立場として読んで、この本に書かれていることが自分の中で行われていることがわかり、学習に取り組む姿勢やほかの学習者とのかかわり方の見方が変わったなと感じた。

🌹10  M.E.さん

 第8章までの内容を踏まえたうえでの内容が多く、頭に入りやすかった。教師として学生と接する以前に一個人として全体を読み、たびたび挙げられていた「異文化理解」が重要であると感じた。学生がどのような心境で何を目標に日本語を学びに日本に来てくれたのかを異文化を理解した上で受け入れること、さらにそれを踏まえて、教師としてどのような教室の雰囲気づくりをするべきなのかということがよくわかった。また、10章の作文教育とディベート教育のテーマの工夫次第で学生の日本語学習の取り組む姿勢が変わってくるということが印象深く感じた。作文は小学生の夏休みの宿題や学級日誌など日ごろから文章を書くことに触れてきたが、私自身ディベートの経験が浅く興味をそそられるものではないと感じていたが、自分の意味世界にあったテーマだと親しみやすく、協働力に大きく貢献できるのではないかと感じた。さらに、これらの学習方法を日本語の学習に限らず、外国語習得に役立てたいと感じた。

💛今後の目標

春の隅田川と東京スカイツリー

🌹1 Y.Y.さん

 今後の目標は教育実習にあたり何事も積極的に参加すること。個性をもった思いやりのある日本語教師になることである。まずは授業内で募集があった「外国人児童生徒の日本語教室」ボランティア活動に参加し、実際の教育現場に触れたい。何事にも参加しないと得ることのできない経験があると思う。そんな経験がしたい。今までの日本語教育に関する学びが全てリモートであったことも大きく影響している。実際に児童生徒と触れ合うことで得られる学びは多いのではないかと考えた。また、個性をしっかりもった日本語教師になりたいと考えている。(勿論良い意味での個性である)その方が自分も周りも楽しいからという安直な理由ではあるが日本語教師にとっては大切なことなのではないかと感じる。しかし個性だけでは足りないため、前述したやさしさやおもいやりを兼ね備えた、学習者に寄り添ってともに成長できるような日本語教師になりたい。(389字)

🌹2 M.O.さん

私が今後目標にしたいことは2つある。1つ目は9章にある「効果的な学習方法」をしっかり理解し覚えたい。人間の学習とはどういった構造なのか、それを踏まえたうえで効果的な学習法の一連のプロセスを述べていた。少しでも効果的な学習が実行できるよう、よく学びたい。2つ目は実習を控えているので、さまざまな異文化の知識を得ることである。私は留学の経験もなければ、おそらく最後に海外の方と長くお話をしたのは高校時代、修学旅行で道を聞かれたときだ。さらに今年は就職にも本腰を入れなければならず、正直なところ不安が半数を占めている。しかし実習が始まる時、かかわる人にできるだけ楽しんでもらえるようなコミュニケーションを取りたい。そこで、就職活動と実習の両立のため、今から多様な文化を受け入れる準備をすると同時に、日本のことについても円滑に喋れるよう話題を持っておきたいと思う。そのためにまず馴染み深い、音楽やテレビの情報から知識を広げていきたい。(414字)

🌹3 M.Y.さん

 前期・後期の講義を終えて、日本語教師としての姿勢をはじめ、日本語を学ぶために必要な雰囲気づくり、異文化をみつめ、共に成長していくためのプロセスについても学んできた。そして、この先から教育実習が始まる。異文化交流の経験もなければ、外国人と対話した経験もなく不安な気持ちがあるが、それは授業を受ける側の学生も同じである。焦らず地道に、共に学び、共に成長していこうと心がけ、気持ちのよい教室づくりができるように努力していきたいと思う。

また、以前、講義中に留学生が書いた作文や学校で実施したディベートの様子などを紹介してもらい、その素晴らしい日本語力にとても感動した。「日本語を学びたい」という強い思いに精一杯応えられるよう、私自身も改めて日本語についての理解や勉強方法を見つめ直していき、実習に活用することを目標に、学習していきたいと強く思う。

🌹4 F.O.さん

 前期に加え後期が終わり、日本語教育におけるたくさんのことを学んだ。日本語教員資格を取得する目的は、何気ないものであったが学んでいくうちに、日本語教育の奥深さや課せられる責任など様々なことを知り、決して甘い気持ちでしてはいけない職業だということを実感している。後に教育実習が行われるが、まずはその教育実習を成功させるために今まで学んできて得た知識を整理し、状況によってどの知識を選択するかをすぐに判断できるようにしたい。そのために授業スライドやレポートの先生の本を読み直したりしようと思う。教育実習で関わる留学生に教育実習生が私でよかったと感じてもらうために、これから新しく入ってくるであろう知識もしっかりと身につけたいと思う。また大学のお知らせから来年は対面授業が期待できるので、オンラインでしか会ったことのない学生と実際に会える機会が訪れるかもしれない。この機会を逃さずに、同じ日本語教員資格を目指す者同士、支え合いながらがんばっていきたい。

🌹5 M.S.さん

 わたしはこの一年間で日本語教師になりたいという気持ちが日に日に大きくなっていきました。日本人ですが日本語を教えることは多くの知識が必要であり、私はまだまだ足りていないということもわかりました。そのためにはまずはしっかりと学び、日本の文化や歴史を勉強してみようと思います。海外の方に関するボランティアなどに積極的に参加し、今より自分の知識や価値観の幅を広げたいです。クラスの雰囲気づくりなども大切になってくるので、授業内で少しずつ自分から発言することを心がけようと思います。自分から動き出すのは苦手ですが、小さいことからどんどん挑戦していきたいと思いました。毎日少しずつ日本語教師になれることを考えながら勉強をしてみたいと思います。4月からみんなと対面で会えることを期待します。1年間ありがとうございました。

🌹6 A.K.さん

 私の今後の目標は「グローバルな視点で考える力」をつけることだ。他者の視点を持ち、相手を尊重し対話する。それは教師としてだけではなく人として身につけておくべき力だと考えている。

 「グローバルな視点で考える力」をつけるために私が取り組みたいことはボランティアだ。以前日本語教育教材の授業で紹介していただいた「外国人児童・生徒支援事業」に参加したいと考えている。今、言語的マイノリティである子どもたちを授業で学んだこと、相手を尊重し、「やわらかな雰囲気」「やさしい日本語」の実践をし、ボランティアを通して、日本語を教える、学習者と対話することを実際に体験し、そこで新たに生まれる問題や悩みを解決していくことで日本語教師の土台を作りたいと考えている。

🌹7 M.E.さん

 前半を読んだ時点で日本語教師という職業がとても魅力的に感じていたが、読了した今は教師として学生に接することの難しさを知ったが、それと同時に倉八先生の体験から日本語を教えることへの楽しさも知ることができた。今後、日本語教師として生徒の前に凛とした姿勢で授業を行うために実践的な経験をしていきたいと感じた。以前に一度だけ日本語教室を見学し、実際に学生に教える機会があり、自分なりに日本語教員養成課程を受講して習ったことを生かせるよう、アイスブレイクの時間を設けたり、身近なものをテーマにしたりといった授業内容を行ったが、5人の生徒の中で2人の生徒としか向き合うことができず、初対面でオンライン授業という形ではあるが、とても悔しい思いをした。日本語を教えるということに挑戦することのほかにも、苦手意識のある人の前にたち伝えたいことを伝えるということ、外国人との協働性のある取り組みに進んで関わっていき、伝える力や聴く力、協働力を培っていきたい。

つぼみがふくらむ隅田川沿いのソメイヨシノ