月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人也。
The months and days are the travelers of eternity. The years that come and go are also voyagers.
私は『おくの細道』を芭蕉の原文とドナルド・キーンさんの訳(英文収録おくの細道、講談社学術文庫)で楽しんでいます。
ドナルド・キーンさんの英語をとおすと、芭蕉への細道がひらかれるように感じます。
芭蕉が156日間600里(2400キロ)の『おくの細道』に旅立ったのは、1689年3月7日でした。ドナルド・キーンさんは『おくの細道』を、”The Narrow Road of Oku”ではなく、”The narrow road to Oku”と訳しています。芭蕉のこの旅は俳句の世界の深淵に入っていくという比喩的な意味をもっているからとキーンさんは書いています。このことだけを見ても、たんねんに紡がれた訳であることがわかります。
芭蕉がおくの細道への旅に1689年を選んだのは、芭蕉が敬愛する西行没後500年にあたるからと言われています。3月7日は陽暦で5月16日、日本語教室の小径でも、この週から俳句の取り組みを始めました。
そして1か月後、6月17日、日本留学試験(6月20日)直前に学生たちはこんな俳句を完成させました。一部を紹介します。お楽しみください。
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