夏学期の終わりには、東京オリンピック2020開催に合わせて、『オリンピックの是非』でディベートをしました(日本語教室の小径第13回)。
夏学期の終わりの試験で、アクティブ・ラーニングについての感想を書いてもらいました(日本語教室の小径第15回)。その時に、次回取り組みたいディベートのテーマについて調査をしました。その中から投票で選ばれたのが、「ゲームの是非」と「中国の限電政策」。
みなさんの議論の末、秋学期の終わりには比較的取り組みやすい「ゲームの是非」、冬学期、卒業前には全力をあげて「中国の限電政策」に取り組もうということになりました。
ディベートは2回目、てきぱきと準備をすすめていきました。
🌹賛成派の論点
1.創造力が増す
2.視覚空間推論力が増す
3.反射的に注意を切り換える力が増す
4.一人で楽しめる
5.親子でも楽しめる
🌹反対派の論点
1.じっくり取り組む集中力が落ちる
2.学業不振
3.中毒性がある
4.暴力的なゲームが招く問題行動
5.読書など、子ども時代に必要な習慣形成がされない
立論2名 賛成派 64点(80点満点)、反対派64点で同点
反論2面 賛成派 90点(100点満点)、反対派88点で、賛成派154点、反対派152点で賛成派2点リード
最後の結論は賛成派Rさん、反対派Cさん。
すばらしかったです。5つの観点からゲームの是非を述べました。
💛賛成派のRさん『まず第1に、ゲームは第9の芸術です。文学・音楽・建築・映画・・・に続く複雑な芸術です。ゲームが与えてくれるもの、それは冒険者としての生き方、未知の世界を探求する責任感、新しい世界への旅立ち。ゲームにも悪い部分が存在する。でもそれを全部否定するのはよくない。
第2は暴力はひとつの要素。暴力に対する態度を育てるのは、親としての子どもへの責任です。・・・』 ちょうど7分で最終弁論を終えました。
💛次に反対派の結論はCさん。Cさんはゲームの定義から始めました。『ゲームには、ゲーム、体育、子どもの遊び、テレビゲーム、ビデオゲームがあります。ここで私たちはこどもがテレビゲームをする行為に反対します。まず第一に、テレビゲームはこどもの精神に影響を与えやすいです。まともな知識を与えず、膨大な情報量を与えます・・・』極めて冷静に論理的にゲームの問題点を論じました。これもちょうど7分で弁論を終えました。
その結果は賛成派66点(70点満点)、反対派67点、反対派は1点挽回したものの、結果は賛成派220点、反対派219点で、賛成派が逃げ切りました。
本当に対話的なすばらしい本物のディベートでした。ビデオがアップできないのが残念です。来学期また取り組みます。
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