2024年8月26日(月)、恒例の大原学園による面接マナーガイダンスが行われました。今年の講師の先生は徳永先生、進学クラスは7クラス、朝9:10から、各クラス45分、5分間休みで15:35まで、7クラスとおしで、面接マナーガイダンスに取り組んでくださいました。

徳永先生はそれぞれのクラスの特徴、学生の特徴、関心、日本語力を的確にとらえて、授業をしてくださいました。

最初のクラスは2-7。ネパールとベトナムとウズベキスタン、非漢字圏のクラス。面接を今週に控えている学生もいるだけに、真剣そのもの。

徳永先生のおおきくて、わかりやすく、非言語手段も交えた説明が学生たちのこころに届いていきました。

「みなさん、『第一印象』わかりますか。第一印象では、『見た目』、『声』、『話す内容(トーク)』、どれが一番大事でしょう?」

「『見た目』と思う人? 『話す内容(トーク)』と思う人? 『声』と思う人?」

このように対話形式で授業をつくりあげていました。これは学びのICAP理論(ミキ・チー教授による)にあったものでした。対話形式Interactiveであったときに、深い学びが起こるというものです。十分に考えさせたあと、答えが与えられました。『見た目が55%、声が38%、話す内容は7%』(メラビアンの法則)。

もっと『話す内容』が大切だと考えている学生が多いようでした。徳永先生の問いかけに、リアクションを返しながら、ガイダンスは進んでいきました。

よい例、悪い例を示しながら、『どちらがいいだろう?』と学生に考えさせていきました。これは認知的不協和理論(フェスティンガーが提唱)に基づいたもの。自分が考えていることとちがうという認知(認知的不協和の認知)が起こったとき、認知的不協和を解消としようとして、学びが起こるという理論。

面接マナーは、つぎのように進んでいきました。

・『身だしなみ』が大切。

・『立ち方』のポイントは、『指をつける』『手を付ける』『かかとをつける』

『かかと』の説明では、白板に足の絵をかいて説明。わかりやすい絵に学生たちは納得。

・お辞儀:首をまげるのは× 背中をまげるのも×

ゆっくりすること。ゆっくり、ゆっくりです。

・あいさつの仕方:「あいさつをしながらのお辞儀(ながらおじぎ)はしない。あいさつをしてから、お辞儀をする」

・入室の方法;ノックは3回。これもゆっくり。

・椅子の座り方

・退出の方法

構造化された授業(認知的発達)、思いやりのある授業(社会的発達)、自律性支援の授業(人格的発達)も、Skinner & Edgeの意欲の発達モデルにあったものでした。

最後に2-6クラスを終えて、この日の面接マナーガイダンスは終わりました。

💛ガイダンス後に、徳永先生のお話を伺いました。

「楽しかったです。留学生はリアクションがあります。そのリアクションによって、どこまでいうか、いわないかを考えて、取り組みました。」

💛2-2クラスに戻って、学生たちに感想を聴きました。

・やさしい、ていねい

・すばらしい雰囲気

・いろいろな日本文化について教えてくれて、ありがたい

・声がはっきりしている

・とても元気な先生。ポジティブな意味で礼儀正しい

・仕事に対する態度がまじめで、率直な人

・発音がはっきりしていて、声も大きくて、雰囲気もやさしい

・説明も丁寧だし、わかりやすい

・髪の毛一本一本が立っていて、とてもまじめで決断力がある

・第一印象はとてもよい。性格は明るい

・服装、顔の表情は明るい、まじめな印象

どの学生も満足したことが伝わってきました。きょうの面接マナーガイダンスから多くを学んで、進学に取り組んでいくと思います。

徳永先生、ありがとうございました。

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2-7クラス

2-2クラス

 

参考文献;倉八順子(2021)「『日本語教師』という仕事 多文化と対話する『ことば』を育む」明石書店